~介護保険20年、ヘルパーの声を届けて~ 藤原るか
3月27日、『介護保険20年、いま老いて思うこと、願うこと~誰ひとり置き去りにしない社会を~』に参加して、現場からの報告を行いました。主催は高齢社会をよくする女性の会で、米寿を迎えた樋口恵子さんも、ますます意気軒高!「私たちは人生100年の後半を生きる初めての世代。国は高齢者の機械音痴を置き去りにしている」と訴えつつ、会場50名に加えてZoomでも全国から100名近くの方が参加しました。
シンポジウムではテレビや新聞出まくりの結城康博さん(淑徳大学教授)、長年地域活動を展開している安岡厚子さん(サポートハウス年輪理事長)とともに登壇しました。結城先生は、今後人材不足が加速することへの危機感を述べ、安岡さんはコロナ禍で安心できる体制の必要など話しました。私からはヘルパーの労働環境がこの20年で崩れ、短時間になり内容も絞られていること、訪問中はコミュニケーション等を駆使して当事者の暮らしの継続(制度でいう自立や尊厳)を支えているが報酬は抑えられ、評価されていないことなどを訴えました。現場ヘルパーの生の声はなかなか聴く機会がなかったと言われ、反応はよかったです。私自身、これまでの全国大会では毎回会場から手を挙げて発言を続けてきたのですが、介護保険の歴史が、ヘルパーもやっと舞台に登壇できるようになったのだと感慨深い集いでした。
これから進む少子化について、国は解決のプランをもっていない中、超高齢社会は自分自身の問題ともなってきました。生活を豊かにするケアの評価を求めて、実践と運動を続けていきたいです。
※藤原るかが取り組む、ホームヘルパー国家賠償訴訟はこちら。
移動や待機、キャンセル手当など、充分な労働条件を確保できない制度の不備を訴えています。